千葉県で一番南に位置する醸造蔵
20かずさむらさき丸大豆しょうゆ
創業は江戸末期の天保五年。大手メーカーが集まる千葉県でひたすらに質を追求する老舗。天然醸造方式の味と香りのバランスがよい正統派の濃口醤油。つけかけから煮物にも。
原材料 :大豆(国産)、小麦、食塩/アルコール
千葉県で今も昔ながらの天然醸造で造る唯一の蔵元
戸末期の天保五年に創業して以来180年、温暖な気候と良質な水に恵まれた千葉県の房総地域で、人工的な温度管理をしない天然醸造・無添加の醤油造りをしています。
キッコーマン・ヤマサ・ヒゲタと大手5社のうち3社があり、国内最大の醤油生産地である千葉県。昭和8年には千葉県に400軒以上の醤油屋がありましたが、現在自社で仕込んでいる蔵元は10軒ちょっと、約80年で残った蔵元はたった3%です。
宮醤油が続いているのは、戦前も戦後も東京の品質重視の人から選ばれ続けてきたから。「理屈でなくおいしいと感じてもらいたい。無添加や天然醸造は“安全そう”だから買うというのではなく“美味しいからこれじゃなくてはだめ“といっていただけるように」と宮敬一郎社長は力強く語ります。
味と香りのバランスが良い正統派の濃口
すっきりとした塩気・やわらかな香り・濃すぎない色合いは、まさにバランスの良い正統派!その正統派の味を造るためには様々な工夫があり、もろ味の衛生管理が醤油の香りに影響するといいます。
もろ味を混ぜるときに桶の内側にもろ味がついたら丁寧に削いできれいにします。また、多くの醤油蔵は桶の高さちょうどに合わせて床が張られていますが、宮醤油では意図的に段差をつけています。諸味が床にこぼれることを防止し、床を常に清潔に保つための工夫です。
たくさんの微生物が住みつく蔵の中は「全てを含めて個性だけど、一度悪いのが住みついてしまうと取り除くのは難しい。だから雑菌を入れないことに注意しています」と。蔵中に品質を高める工夫がたくさんあります。
素材を引き立てるかけ醤油として
豆腐もそうなのですが、シンプルな素材で上手にしっかり作られているものほど、そのまま食べるのがおいしいもの。ただ、さらにその素材の引き立てられる醤油を添えるとしたら、良い意味で個性が強過ぎないものがおすすめです。かずさむらさき丸大豆しょうゆなら、すっきりとした塩気とやわらかな香りで素材を引き立てます。
すっきりした味わいの煮物に
味と香りのバランスの良いかずさむらさき丸大豆しょうゆは煮物にもおすすめ。いつもの煮物をお気に入りの醤油で作るとひと味違うものです。
手羽元のさっぱり煮は、醤油のすっきりとした塩気が酢のさっぱり感を引き立ててくれます。全体的にすっきりした甘みのある味わいに。
宮醤油
千葉県富津市
天保五年創業。一年を通して工場見学も受け入れており、いつでもお客様に「見せられる製造現場」の維持を徹底している蔵。自分たちが正しいと思う醤油づくりを信念に。蔵元の詳細