木桶仕込み醤油を楽しむ5本
木桶仕込みの醤油は全体の流通量の1%を下回っていると思われますが、日本の各地にはまだまだよい蔵人と木桶が残っています。木桶の醤油はその蔵元特有の多様性があって、魅力が詰まっているように感じます。
若い蔵元が新桶の取り組みを
大桶を製造する桶屋も減少し、木桶文化がなくなるぎりぎりのタイミングなのですが、ここにきて木桶が注目されています。特に若手の醸造家が木桶に魅了され、各地で新桶がつくられ、桶仕込みを再開する蔵元が増えています。
その蔵元だけの生態系
そこに住み着く微生物は、その蔵元特有の生態系をつくります。研究機関に持ち込むと、新種の微生物であることもしばしば。百年を超える歴史の積み重ね。その蔵元にしか出せない味の理由がここにあります。
木桶仕込しょうゆ 弓削多醤油(埼玉県)
国産大豆使用で入門編としておすすめしたい万能タイプ。舌の上にしょっぱさだけが残らないのがしっかり熟成されている証。かけ醤油から調理まで使い勝手の安心感があります。
こいくちしょうゆ(本醸造)
原材料 : 大豆(国内産、遺伝子組換えでない)、小麦(国内産)、食塩
木桶仕込しょうゆ 弓削多醤油(埼玉県)
鶴醤 ヤマロク醤油(香川県)
約2年の熟成を経た醤油をもう一度桶に戻して、再び仕込みをしてさらに2年。深いコクとまろやかさを極限までの追求した醤油。バニラアイス、刺身、わさび醤油でお肉にも。
さいしこみしょうゆ(本醸造)
原材料 : 大豆、小麦、食塩
鶴醤 ヤマロク醤油(香川県)
天然醸造 うすくち生醤油 正金醤油(香川県)
国産の大豆と小麦を木桶で仕込んだ淡口醤油。しかも、火入れ処理をしていない生タイプ。味も色も濃い目に仕上げてあるので、普段より控え目に使ってちょうどよさそうです。
うすくちしょうゆ(本醸造)
原材料 : 大豆、小麦、食塩
天然醸造 うすくち生醤油 正金醤油(香川県)
しろたまり 日東醸造(愛知県)
原材料は小麦と塩と焼酎のみ。白醤油としての味と風味を追求した結果、大豆を抜いて仕込水を半分に。大豆を使っていないので醤油とは定義できず小麦醸造調味料という表記に。
小麦醸造調味料
原材料 : 小麦、食塩、焼酎
しろたまり 日東醸造(愛知県)
つれそい 南蔵商店(愛知県)
濃厚な赤褐色で見た目もきれい。原料は大豆と塩だけでうま味の凝縮は最高レベル。口に入れると甘みも感じながら、奥行きのあるコクを堪能できるはず。 お刺身から調理まで。
たまりしょうゆ(本醸造)
原材料 : 大豆(国内産)、食塩
つれそい 南蔵商店(愛知県)