みりんの搾り粕なので「みりん粕」
みりん粕 150g
満開になった梅の花に形が似ていることから「こぼれ梅」なんて呼ばれていたりもします。イメージとしては酒粕に似ています。ただ、似ているようでちょっとちがいます。酒粕だと板状のものが多いですが、みりん粕は白くてぽろぽろの粒状です。
原材料 :もち米(国産)、米こうじ(国産米)、焼酎(国産米)
第一声は「甘い!」になるはず
しっかりとつくられたみりんはそのまま飲むことができて、その甘さにびっくりする方も多いです。みりん粕も同様に甘さを感じるはずです。
そのまま口に入れてもおいしいので、お菓子代わりに食べる方も。また、この甘さは米が糖化したものでので、砂糖の代わりに使われる方も。ただ、アルコール分も残っているので、食べすぎると酔っぱらってしまうかもしれません。
酒粕との違い
日本酒は、麹菌の力で米のでんぷんを糖に変えて、その糖からアルコールをつくります。つまり、糖をアルコールに変えるのが日本酒です。そのため、酒粕が甘いという感覚は多くないと思います。
一方のみりん粕。米を糖とうま味に分解したものがそのまま残っています。この甘さは糖類を添加していないので、すべてが米由来の甘さになります。みりんにアルコールが含まれているのは焼酎を加えているからです。
みりん粕をもっている蔵元は少ない
そもそも、みりん粕をあまり目にしないのは、生産量がとても少ないからです。量産されているみりんの場合は副原料の添加が認められていて、この製法の場合はみりん粕として流通することはほとんどないと思います。
みりん粕を販売できる蔵元は、もち米、米麹、焼酎で発酵させる昔ながらの仕込みをしている蔵元が多いため、流通量は多くならないのです。
まだまだ搾れるのではと思ってしまう
醤油の場合はぐっと圧搾していくので、醤油粕はぺらぺらの板状になります。その感覚からすると、みりん粕はしっとり。もっと力を入れて搾れば液体がとれるのでは?と思ってしまう程です。
みりん粕のディップ
そのまま食べてもおいしいみりん粕。クリームチーズや味噌とまぜるだけで簡単ディップに。自然な甘さとおいしさを実感いただけるはず。
豚肉のみりん粕漬
お肉をみりん粕と味噌で漬け込むことで、柔らかくジューシーに。ふわっと香る甘い香りが食欲をそそる一品です。魚を漬けておくと臭みを消してくれる効果も。
カブとベーコンの豆乳スープ
乳製品とも相性がいいみりん粕。豆乳と合わせて素朴で優しい味わいのスープに。分量を調整してホワイトソースにしてもいろいろなお料理に使えます。
お米の甘さたっぷり甘酒
栄養たっぷりの美味しい甘酒は鍋に入れて煮立てるだけという手軽さ。みりん粕を使うのははじめてという方はぜひお試しください。酒粕よりも甘みがあるので、砂糖の量は気持ち控えめでも。
時期によって色味が異なります
小笠原味淋醸造では毎年ゴールデンウィーク近辺に搾りを行います。みりん粕がとれるのもそのタイミングになるため、春と秋冬では色味が異なります。搾りたては白くてポロポロした形状から、熟成がすすみ黄色から茶色に変わりしっとりとした食感になります。
特に夏を超すとより変化が起こります。それぞれの違いを比べることもお楽しみいただけると思います。